Installation NA

Installation NA

インスタレーション のような

愛知県長久手市
空間インスタレーション
雨粒ひとつひとつの集合が水たまりとなり、いつか湖と呼ばれるように、現象を分け隔てるものは人間がつくり出した名称であり、それ自体に境界はない。私たちは、建築を考える上でも不可視の境界の存在(もしくは、それが存在しないこと)に興味がある。本展示は、来場者と思考のプロセスの一端を共有することを目的として行ったインスタレーションである。

無限に続くリップルボードの起伏を同様の原理(2点の固定と紙の弾性力による形状の維持)で拡大表示し、そこに異なるスケールの建築模型を並べる。
大きな起伏と小さな起伏、そこに点在する異なるスケールの人型(と1/1の来場者)が、建築模型の世界に入り込む装置となり、各スケールを横断する。さらに、この大小の起伏は来場者(1/1スケールの人型)の行動心理に働きかけ、小さな起伏は気を留めることなく踏むことができるが、大きな起伏は踏まれず領域をつくりだす。時間の経過とともにリップルボードに残る足形は、見えない境界の可視化であり、そうなることで新たな心理的境界が生まれる。そこに名称はなく、現象のみが存在している。